
「12年周期」はもう古い? 建物・部位別に見る、本当に必要な大規模修繕のタイミング
この記事で分かること
✅ なぜ「12年周期」が常識になったのか?
✅ 「早すぎる修繕」と「遅すぎる修繕」のリスク
✅ 【部位別】耐用年数の新常識マップ
✅ 塗料の進化で「15年・20年周期」も可能になる理由
「大規模修繕といえば、12年ごと」
「長期修繕計画にも、12年周期で組まれているし…」
「本当に12年きっかりで、全部やる必要があるの?」
アパート・マンション経営において、半ば「常識」として定着している「12年周期」という言葉。
しかし、その「12年」という数字を鵜呑みにし、思考停止で「12年経ったから工事だ」と決めてしまうことは、
オーナー様(管理組合様)にとって、大きな「損」をしている可能性があります。
まだ5年持つ屋上防水をやり替えてしまう「過剰修繕(コストの無駄遣い)」かもしれません。
逆に、7年で切れたシーリングを12年まで放置し、雨漏りを引き起こす「手遅れ修繕(コストの増大)」かもしれません。
塗料の「技術革新」は進み、建材も多様化しています。
もはや「12年」という画一的な周期は、現代の建物にはマッチしない「古い常識」になりつつあります。
この記事では、「12年周期」神話のカラクリを解き明かし、「建物・部位別」の本当に必要な修繕タイミング、
そして「技術革新」を活用した新しい修繕周期の考え方について、徹底的に解説します。
そもそも、なぜ「12年周期」が常識になったのか?
「12年」という数字は、どこから出てきたのでしょうか?
これには、主に3つの「根拠」があります。
理由1:品確法による「10年保証」

新築住宅には「品確法(住宅の品質確保の促進等に関する法律)」により、
主要構造部(柱や壁など)と雨水の侵入を防止する部分(屋根や外壁)について、「10年間」の瑕疵担保責任(保証)が義務付けられています。
この「10年保証」が切れるタイミングで、一度大規模なメンテナンス(修繕)を行う、というのが一つの大きな節目とされてきました。
理由2:従来の塗料の耐用年数(10年~12年)
少し前まで、大規模修繕の主流だった塗料は「ウレタン塗料(耐用年数8~10年)」や「シリコン塗料(耐用年数10~12年)」でした。
この塗料の“寿命”が、そのまま「修繕周期」として定着した側面が非常に強いです。
理由3:防水の要「シーリング」の劣化(7年~10年)

外壁パネルの継ぎ目や窓サッシ周りを埋める「シーリング(ゴム状の部材)」は、建物の防水性能を担う“要”です。
しかし、このシーリングは紫外線に弱く、塗装よりも早く(7年~10年で)硬化・ひび割れを起こします。
これら3つの理由が複合し、
「保証が切れ、シーリングも切れ、塗料も寿命を迎える、キリの良いタイミング」
として、「12年目」に足場を組んで全部まとめて修繕する、というのが最も合理的(効率的)な“常識”として広まったのです。
「12年周期」を“思考停止”で守る「早すぎる修繕」「遅すぎる修繕」のリスク
しかし、この「12年周期」というカレンダーを思考停止で守ることは、逆に無駄なコストを生む危険性をはらんでいます。
【早すぎるリスク】過剰修繕による「無駄コスト」
立地環境(日当たりが悪い北面など)や、前回の工事で「高耐久なフッ素塗料」を使っていた場合、
屋上防水や外壁塗装は、「12年経っても、あと5年は十分持つ」というケースは多々あります。
それにもかかわらず、「計画書に12年目と書いてあるから」という理由だけで、
まだ使える防水層や塗膜をわざわざ剥がしてやり替えるのは、数百万円単位の「過剰修繕(無駄なコスト)」です。
【遅すぎるリスク】手遅れ修繕による「追加コスト」
これが最も危険なパターンです。
立地環境(海沿いや大通り沿い)や、新築時の施工不良により、「12年」を待たずに劣化が進むケースです。
- (例)「シーリング」が7年目で切れてしまった。
- (例)「12年周期」を信じて、あと5年間放置する。
- (例)その5年間、切れたシーリングから雨水が壁内部に侵入し続ける。
- (例)12年目にいざ診断すると、内部の断熱材は腐り、下地(コンクリート)の補修まで必要に。
「シーリングの打ち替え(数十万)」だけで済んだはずの工事が、
「12年」にこだわったせいで「下地補修+塗装(数百万)」という「手遅れ修繕(莫大な追加コスト)」に化けてしまうのです。
結論は、「カレンダー(周期)」ではなく、「建物の“今”の状態(劣化度)」でタイミングを判断すべき、ということです。
「ウチの塗料、何年持つの?」
塗料や工法の種類をチェック!
【部位別】耐用年数の新常識。本当に見るべき修繕周期マップ
「12年で全部一斉に」ではなく、「部位ごと」の耐用年数を正しく知ることが、賢い修繕計画の第一歩です。
特に「シーリング」と「鉄部」は、塗装より“早く”劣化することを覚えておきましょう。
| 部位 | 一般的な修繕周期(目安) | 主な劣化サイン |
|---|---|---|
| 鉄部(階段・手すり・PS扉) | 3~5年(※部分補修) | 錆び、塗膜の剥がれ |
| シーリング(目地・窓周り) | 7~10年 | ひび割れ、肉やせ、剥離 |
| 屋上防水(ウレタン・シート) | 10~15年(※トップコートは5年ごと) | 膨れ、ひび割れ、水たまり |
| 外壁塗装(シリコン系) | 10~15年 | チョーキング、ひび割れ |
| 外壁塗装(フッ素・無機系) | 15~20年以上 | (高耐久) |
| 給排水管(更新) | 25~30年(※要調査) | 赤水、漏水、詰まり |
| エレベーター(更新) | 25~30年 | 部品供給停止、故障頻発 |
技術革新が周期を変える!「15年・20年周期」を実現する塗料の選び方
「12年周期」が常識だった最大の理由=「シリコン塗料の耐用年数(12年)」は、今や過去のものとなりつつあります。
「技術革新」により、「15年周期」や「20年周期」という、超・長寿命な修繕計画が現実のものとなっているのです。
「LCC(ライフサイクルコスト)」で考える塗料選び
「LCC(ライフサイクルコスト)」とは、目先の工事費(イニシャルコスト)だけでなく、建物の寿命(例:30年間)にかかる「総コスト」のことです。
大規模修繕で最もコストがかかるのは「足場代」(総費用の約20%)であり、「修繕(足場を組む)回数」を減らすことが、LCC削減の最大の鍵です。
(例)30年間で比較
- A:シリコン塗料(耐用10年) @3,000万
→ 30年間で3回の工事(0, 10, 20年)
→ 総コスト:9,000万円 - B:フッ素塗料(耐用15年) @3,500万
→ 30年間で2回の工事(0, 15年)
→ 総コスト:7,000万円
1回の工事費はA(シリコン)が安いですが、30年間の「総コスト」は、B(フッ素)の方が2,000万円も安くなりました。
「12年周期」にこだわらず、高品質な塗料で「15年周期」に“延ばす”方が、賢い選択と言えます。
【最重要】「高耐久シーリング」とセットでなければ無意味

ここで最大の注意点です。
いくら「20年持つ無機塗料」を使っても、「シーリング」が10年で切れてしまったら、どうなるでしょうか?
答えは、「10年後にシーリング打ち替えのためだけに、もう一度足場を組む」か「雨漏りを我慢する」という最悪の選択になります。
「15年・20年周期」を実現するためには、塗料と同じ耐用年数を持つ「高耐久シーリング材」を必ずセットで採用することが絶対条件です。
この視点(塗料とシーリングの耐久性を合わせる)で提案してくれる業者は、信頼できるパートナーと言えるでしょう。
「LCCで考えた、最適なプランが知りたい」
まずは概算費用をシミュレーション!
結論:「最適タイミング」=「長期修繕計画」×「建物診断」

「12年周期は古い」と言いましたが、では「何年周期が正解か」という問いに、万能の答えはありません。
なぜなら、建物の立地、構造、使われている建材、オーナー様の資金計画が全て異なるからです。
あなたの建物にとっての「本当に必要なタイミング」を見極める方法は、たった一つ。
「計画」と「現実」を“掛け合わせる”ことです。
最適な修繕タイミング 決定プロセス
- 【計画(Plan)】
まず「長期修繕計画」を(15年周期などで)作成・見直しする。これは“仮の”スケジュールです。 - 【診断(Check)】
計画された修繕の「2~3年前」(例:13年目)になったら、専門家による「建物診断」を実施する。 - 【決定(Action)】
診断結果(=現実の劣化状態)に基づき、「計画通り15年目に実施する」「劣化が早いため13年目に前倒しする」
「まだ健全なため17年目に先送りする」といった「最適なタイミング」を最終決定する。
「12年周期」というカレンダーに縛られるのではなく、「建物診断」という“健康診断の結果”を見て、実施時期を柔軟に判断する。
この「計画(Plan)」と「診断(Check)」の両輪を回すことこそが、「過剰修繕」も「手遅れ修繕」も防ぐ、唯一にして最強の方法なのです。
まとめ:「12年周期」の“思考停止”をやめ、あなたの建物の「最適解」を見つける
「大規模修繕=12年周期」という常識は、もはや絶対ではありません。
それは、技術革新や建物の実態を無視した「思考停止」であり、オーナー様の大切な資金を危険に晒す可能性があります。
本当に必要なタイミングを見極める鍵
- 「12年」という数字ではなく、「部位別(シーリングは7年~)」の劣化速度を知る。
- 「LCC(総コスト)」の視点を持ち、高耐久な塗料・シーリングで「15年周期」以上に“延ばす”選択肢を持つ。
- 最終判断は、必ず「建物診断」という“現実の劣化状態”に基づいて行う。
「ウチの建物は、あと何年持つのか?」
「12年周期と15年周期、LCCで得なのはどっち?」
その疑問に、私たち専門家は「建物診断」という客観的なデータと、「LCC」のシミュレーションでお答えします。
「常識」に縛られた無駄なコストを削減し、あなたの建物にとっての「最適解」を一緒に見つけましょう。
「ウチの建物の“最適解”を知りたい」
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